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安本美典・本多正久
日本語の誕生

日本語の誕生


 本書「はじめに」より
七年の歳月をかけたこの本が、とうとう刊行されることとなった。かえりみて、感慨無量のものがある。 『日本語の誕生』と題するこの本じたいの誕生は、かなりな難産であった。 今、ここに、その成立の経過を記しておこうと思う。
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いまから15年ほどまえの1963年のことである。

この本の著者の一人(安本)は、『計量国語学』という雑誌をみていた。その「海外の雑誌より」の欄に、 言語と言語の近さの度合を、数字ではかる研究の紹介がのっていた。

これは面白そうだ、このやり方で、日本語と朝鮮語、日本語とアイヌ語、日本語とインドネシア語などの距 離を測定して行ったならば、目本語の起源探究のための、新しい手がかりを得ることができるかも知れない。 そう思った私たちは、当時国内で手に入れることのできる参考文献をまず集めていった。

一九七一年の暮に、当時ダイヤモンド社から刊行されていた『数理科学』誌の編集長の村松武司氏から、日 本語の誕生についての連載執筆の依頼があった。

私たちは、日本語の起源問題に、新しい角度から切りこむつもりで、大いにはりぎって、連載にとりくん だ。

が、一九七二年の二月から、連載を進めるにつれ、日本語の起源問題が、当初の私たちの予想を、はるかに 越える難問であることが、しだいに明らかになってぎた。

はなはだしいばあいには、四百字づめ原稿用紙で百枚近いものを、一挙に、『数理科学』誌上にのせていただ いたこともあった。しかし、一つの山をのりこえると、その山に数倍する高さの、重畳たる山々が見えてくる のであった。

はじめ数回の御約束で引きうけた連載は、八回にまでのびた。原稿の総枚数は、六百枚にいたった。 私たちは、『数理科学』誌に、それ以上の迷惑をかけえないと判断し、一応の結論と見とおしとを得たところ で、連載をうちきった。
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連載の途中、日本語の起源間題は、しばしば、底なしの泥沼のようにも見えた。

しかしまた、連載の終りでは、泥沼の底にふれたような感触もあった。

探究のための道具をととのえなおし、泥沼を総ざらいすることも、必ずしも不可能ではないような感じをえ た。

私たちの再度の挑戦は、二つの方向へむけられた。

ひとつは、探究のための方法を、徹底的にみがくことであった。

いま一つは、その方法で分析される言語データの収集に、できるだけの正確を期することであった。

まず、方法をみがくために、当時カリフォルニアの大学に留学していた友人の藤居恒子さんにお願いして、 欧米の関係文献のコピーを、手に入るかぎり送っていただいた。

西欧では、言語と言語との近さの度合をはか る研究が、きわめて活発である。しかも、それは、確率論、統計学、多変量解析論(因子分析法、多次元尺度 構成法その他)などを基礎としており、方法じたいが、すでに、かなり洗練されている。

それらの中から、目 本語の起源探究のためには、どの方法が、もっとも適しているかを探った。(この分野の欧米の研究の動向は、 のちにまとめて、安本と数学者野崎昭弘氏との共著『言語の数理』Ω九七六年、筑摩書房刊〕の中で、ややくわし く紹介した)。
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いま一つの、言語データの収集は、おもに、正確な基礎語彙表を作成することにむけられた。

日本語と四周の言語との距離を測定するには、基礎語彙を比較する方法によるのが、統計的なとりあつかい も簡便であり、かつシャープである。

「基礎語彙」については、本文中でややくわしくのべるが、「手」「目」「耳」などの身体語や、「山」「川」 「月」「日」「雲」などの自然や天体に関する語、「鳥」「犬」「木」「葉」「根」などの動植物に関する語、その他 をさす。

このような「基礎語彙」は、文化的な語にくらべて、時間に対する抵抗力が強い。しばしば、千年、二千年 の歳月に耐え、変化することすくなく、使われつづける。

調査すべき「基礎…語彙表」としては、アメリカ言語学者、モリス・スワデシュが設定した二百項目(二百語) からなるものを用いることとした。
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方法がいくら新しくても、計算じたいばコンピュータが正確に行なってくれるとしても、インプットするデ ータじたいが、いいかげんなものであっては、しかたがない。

そこで、インプットするデータとなる「基礎語彙表」は、できるだけ正確なものを作成するように心がけた。 「辞書を一冊つくると、寿命が三年ちぢまる。」といわれる。

W・C・マイナーという医師は、殺人を犯し、精神病患者のための刑務所で一生を終えた。この人は、『オッ クスフォード英語辞典』〔OED)に、もっとも多くの、そしてすぐれた用例を提供した。

また、ウラル・アルタイ言語学の祖といわれるスゥェーデンのフォン・ストラーレンベリ(1676−1747)は、 スウェーデンとロシアの北方戦争に一士官として参加し、捕虜となり、十三年間、シベリアに抑留された。こ の間に、ストラーレンベリは、ウラル諸言語、アルタイ諸言語、中国語、チベット語その他の調査を行ない のちに、三十二の諸言語の「語彙対照表(タブラ・ポリグロッタ)」をまとめた。

辞書の編集とか、語彙集の作成とかは、普通の人の、正常な状態における持続力とか集中力とか注意力とか を越える、きわめて大きなエネルギーを必要とするものであるらしい。

私たちは、それまでに、辞書を編集したことはなかった。ここではじめて、辞書編集の世界に近い世界を、 かいまみる機会に、めぐまれることとなった。
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私たちが、関係の辞書などを引いて作成した「基礎語彙表」は、それぞれの言語の専門家に、見ていただく こととした。

その見ていただく過程で起きたこと、感心したこと、驚いたこと、困ったことなどを、一つ一つ記していっ たならば、それだけで、ゆうに一冊の本ができるほどである。

最初にみていただいたのは、モンゴール語の「基礎語彙表」であった。

束大の服部四郎先生の御紹介で、『モンゴール語四週間』(大学書林刊)の著者として令名の高い東京外語大の 小沢重男先生を、おそるおそる訪れた。

小沢先生は、「墓礎語彙表」の第一番目にのっている項目(語)の、「all(皆)」だけで、1時間お話しになっ た。古いモンゴール語ではなんといって、それがどのように変化して、現代モンゴール語のハルハ方言ではな んといって、A方言ではなんといって、B方言ではなんといって、・・・・。私(安本)は、ただ、その海のよう に広い学識に圧倒されて、うなづくだけであった。

ついで、第二番目の項目(語)の「ashes(灰)」について、 約三十分話された。

これでは、二百項目は、いつになったら終るのだろう。お話しの途中で、すこし心配になってきたが、小沢 先生も、途中で気がつかれて、スピードをあげて下さった。それでも、一日では終らず、二日参上した。

タイ語などでも、私たちが辞書を引いてつくった「基礎語彙表」を、まず、タイからの留学生にみてもらっ た。

「このコトバは、女の人しか使いまセーン。」などと、さんざん直される。その「語彙表」を、さらに、東京外 語大の坂本恭章先生にみていただく。すると、「アッ、このことばは、ダメですね。サンスクリットからの借用 語です。」などと、また直されるのである。

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日本語でも、英語でも、一つの単語であらわされる語が、言語によっては、二語以上であらわされる場合が、 案外あるのにも困った。

「to burn(燃える)」のような単語でも、「はじめから燃えている状態の燃える」と「火のないところから燃 えている状態になる燃える」とを区別し、形のちがう別の単語であらわす言語が、いくつかある。

「blow(吹く)」などは、日本語でも、英語でも、一語であるが、「(風が)吹く」ばあいと「(口で)吹く」 ばあいとを、別の形であらわす言語が案外多い。

「wash(洗う)」も、「(手を)洗う」ばあいと「(衣類を)洗う」ばあいとで、別の語になっている言語がか なりある。衣類は、「たたいたり」「ふんだり」することが、洗濯することになっていて、「洗う」風俗じたいが わが国と異なっている民族もすくなくない。

「we(私たち)」なども、「話し相手を含んだ私たち」と「話し相手を含まない私たち(日本語の"手前ども〃 などはこれに近い)」をはっきり区別し、別の語を用いる言語が、目本語の北にも(アイヌ語、ギリヤーク語、 ツングース系満州語など)、南にも(タガログ語、インドネシア語、ポリネシア諸言語、ベトナム語など)そう とうある。日本語に、この区別がないのが、ふしぎなほどである。

これらの一つ一つの場合に、どうすべきかの規則をつくり、とうとう現在までに、七年がかりで、六十五の 言語について、二百項目からなる「基礎語彙表」をつくりあげた。 ちょっとした「旧大陸ポリグロッタ」である。

この本の生命は、この「基礎語彙表」にあるといえるかもしれない。

私たちの方法や結論が誤っていても、「基礎語彙表」の方は、「事実」にもとづくので、それなりの価値をも ちうるであろう。
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方法についての再検討が行なわれ、「基礎語彙表」が、あるていどととのったころ、大修館書店の『言語』編 集部の日高美南子さんが、他の原稿の依頼でみえた。日本語の誕生についての私たちのそれまでの調査につい てお話したところ興味をいだかれ、『言語』に、新たな連載を行なうようとりはからって下さった。

一九七七年の一月号から、十二回の連載を行なった。一回二十五枚、しばしば予定枚数を超過し、それでも 枚数の不足をうったえるなど、編集部に、かなりな迷惑をおよぼした。

この本は、『言語』への連載をもとにし、『数理科学』に載せた内容などをおぎない、さらに新たなデータを加 えてまとめた。

世界の言語の中には、「主語−目的語−動詞」などの語順では、日本語に似ている言語が、かなりある。

しかし、基礎語彙においてかなり似ているという言語はすくない。語の問題が、日本語の起源探究の、一つ の大きなネックになっている。

この本が、基礎語彙問題の検討に、多くの力をそそいだ理由は、そこにある。

探究の結果、つぎのことは、明らかに主張でぎることである。

アルタイ諸言語やウラル諸言語のように、「主語-目的語-動詞」などの語順が、日本語と同じ諸言語が語彙 的には、日本語と関係がうすい。そしてインドネシア語やカンボジア語など、日本語と語順が異なる言語が語 彙的には、日本語と、はっきりした偶然以上の一致を示す。

ここに、日本語の誕生の、深い謎があるといえるだろう。
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私たちは、この本の巻末に、ヨーロッパの諸言語をのぞく四十八言語の、「基礎語彙表」をかかげた。

ヨーロッパの諸言語についても、同様の「基礎語彙表」をととのえている。この本で行なったと同様の数理 言語学的な方法による分析を、ヨーロッパの諸言語に対して加えたらどうなるか、また、その結果は、従来の 比較言語学の方法による成果と、どのような照応関係を示すか、などは、機会をあらためて、ぜひのべてみた いところである。

また、一般的な基礎語彙ではなく、「数詞」「身体語」「代名詞」「植物関係語」「自然現象関係語」など特定の ジャンルの基礎語彙をとりあげ、それらが、どこから来たかの来歴もしらべたいところであった。

さらに、文法や音韻等についても、きちんとした調査項目のセットを定めて調べたいところであった。

そして、ここまで来たのであれば、いっそのこと、世界中の主要な言語について、以上のようなことを調べ、 世界の言語を、数理言語学的な立場から、再分類し、その中に日本語を位置づけてみるということなども、行 なってみたいところである。

この本を執筆した意図とのかねあいもあり、また、紙数の関係もあり、これら多くの興味をひくテーマにつ いては、割愛せざるを得なかった。

その意味では、重畳たる山々は、あいかわらず新たに、私たちの目の前にひろがっているのである。

私たちは、日本語の起源を求めて、世界の果てまでもおもむかんとし、なお、その志の半ばをとげていない。 私たちの余生は、よくそのことを、可能ならしめるであろうか。
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この本は、実に多くの、先学の、労苦の上に成立している。

まず、私たちが利用した、多くの辞書、語彙集の執筆者、編集者の方々に、謝意を、ささげなければならな い。

私たちの前に、えんえんたる人知れぬ労苦をそそいだ方々がおられるのである。

たとえば、『五体清文鑑訳解』(1966年、京都大学文学部内陸アジア研究所刊)という、上下二巻、総計千七 百ぺージを越える大きな辞書がある。

『五体清文鑑』は、清朝乾隆の末年(1790年ごろ)に編集されたもので、満州語を基本とし、それに、チベ ット語、モンゴール語、ウイグル語、中国語を対応させた五力国語の対訳辞典である。 『五体清文鑑訳解』は、『五体清文鑑』の満州、チベット、モンゴール、ウイグルの四字体を、ローマ字に転 写し、日本語訳を付したものである。

企画から刊行までに三十三年の歳月を要し、戦前作成された十一万枚のカードは、戦後、学問の進歩ととも に大改訂されたという。

『五体清文鑑訳解』の企画、指導にあたられた羽田亨博士は、刊行を見ることなく、鬼籍に入られた。 この『日本語の誕生』におさめた「基礎語彙表」の、二つのチベット語とウイグル語とは、この『五体清文鑑 訳解』によっている。また、ツングース系満州語文語の「基礎語彙表」は、『五体清文鑑訳解』によってチェッ クした。

また、『アイヌ語方言辞典』(1964年、岩波書店刊)という本がある。

東大の服部四郎氏の編集されたもので、八雲、幌別、沙流、旭川、帯広、美幌、名寄、宗谷、樺太(ライチ シカ)、千島の十のアイヌ語の方言対訳辞典である。アイヌ出身のアイヌ語学者知里真志保氏は、この方言辞典 の調査のため北海道におもむかれ、その調査による疲労のため、心臓病を悪化させ、長く病の床につかれたと いう。

私たちの本において、アイヌ語の「基礎語彙表」は、この『アイヌ語方言辞典』によっている。 さらに、東京外国語大学のアジア・アフリカ言語文化研究所からは、私たちの調査目的にぴったりの基礎語 彙集が、何冊も刊行されている。

梅田博之氏の『現代朝鮮語基礎語彙集』、山本謙吾氏の『満州語口語基礎語彙集』、橋本萬太郎氏の『客家語 基礎語彙集』、坂本恭章氏の『カンボジア語小辞典』『モン語語彙集』、和田正平氏の『イラク語基礎語彙集』、 石垣幸雄氏の『エチオピア比較語句集』、中嶋幹起氏の『語東山島方言基礎語彙集』などである。

これらは、いずれも非売品である。私たちは、私たちの著書との交換という形で、これらの本を入手した。 日、英、独、仏、露、中国などの諸言語の辞書であれば、読者もすくなくなく、著者も、あるいは、経済的 に報われることなどもあるであろう。

これに対し、ここにかかげた辞書や語彙集は、ただ、他の研究者の他日の便のみのために作成されている。 表記は正確、索引・説明は懇切、いずれも、学問的良心によってつらぬかれている。

また、ここに触れた以外の、私たちがつかわせていただいた辞書類にも、その作成にあたって、先人の、ど れほど多くの血と汗と涙とがそそがれていることであろうか。

私たちは、学間の縁の下の力持ちとなるような、これらの辞書や語彙集を作られた方々に、深甚なる謝意と、 尊敬とを払わずにはおられない。

いずれも、大事に使わせていただいたつもりである。
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かくて、私たちは、山をふみわけることなく、海をわたることなく、河をさかのぼることなく、砂漢を横切 ることなく、ほとんど東京周辺を動くだけで、世界の主要な言語の「基礎語彙表」を作成することができた。 営々たる先人の労苦のたまものである。

今、ここに、それらの労苦の上にたつ、このささやかな書物を、先人の志の前にささげる機会を得たことは、 私たちの深く喜びとするところである。

最後に、「基礎語彙表」の作成にあたり、直接お世話になった方々のお名前を記し、心からの御礼を申しあげ たい。

【基礎語彙表をみてくださった方々】
  • 外間守善氏(法政大)−首里方言
  • 梅田博之氏(東京外語大)−朝鮮語
  • 浅井亨氏(北海道大)−アイヌ語
  • 橋本萬太郎氏(東京外語大)ー中国語北京方言・梅県方言
  • 張洪年氏(カリフォルニア大)ー中国語広州方言
  • Sutham Visitvundikul(産業能率短大)ータイ語
  • Chanhasone Inthavong嬢(お茶の水女子大)ーラオ語
  • 藤原明氏(近畿大)−タミール語
  • 田中春美氏(南山大)ールーマニア語
  • 太宰隆(東京大)ードイッ語・ゲルマン諸語
  • スタファン・ヤンソン氏(スウェーデン社会研究所)ースウェーデン語
【基礎語彙表を作成してくださった方々】
  • 小沢重男氏(東京外語大)ーモンゴール語
  • 服部健氏(元北海道教育大)ーギリヤーク語
  • 青木晴夫氏(カリフォルニア大)ーアメリカ・インディアン語
  • 岩佐嘉親氏(太平洋文化研究所)ーフィジー語・トンガ語・タヒチ語
  • Hashmat Ali氏(ダッカ在住)ーベンガーリー語
  • Siddhi Laxmi Joshi嬢(名古屋大)iネパール語(東.ハハール語)
  • Basil Jayatillake氏(コロンボ在住)ーシンハリーズ語
  • B・シータラーマン氏(東京大)ータミール語
  • 太宰隆氏(東京大)ーアフリカーンス語
【辞書その他の資料を貸与または寄贈してくださった方】
  • 青柳真智子氏(立教大)ーマオリ語
  • 土田滋氏(東京外語大〉ー台湾高砂族の諸言語・アミ語・パイワン語・アタヤル語など
  • 黒崎久氏ーインドネシア語・タガログ語
  • 坂本恭章氏(東京外語大)ーカンボジア語・モン語
  • 西田龍雄氏(京都大)ービルマ系諸言語
  • 安田徳太郎氏ーーレプチャ語
  • 江実氏ーチベット語
【統計学的な教示をくださった方】
  • 林知己夫氏(統計数理研究所)
  • 増山元三郎氏(東京理科大)
【その他】
  • 服部四郎氏(元東京大)ー何人かの言語学者を紹介していただいた。
  • 辛島昇氏(東京大)ーB・シータラーマン氏を紹介していただいた。
  • 荒正人氏ー何人かの言語学者を紹介していただいた。
また、コンピュータの使用について、産業能率短期大学、ならびに、理事長の上野一郎氏に便宜をはかって いただいた。

さらに、このような手数のかかる本に刊行の機会を与えられた大修館書店と、刊行にあたり直接お世話にな った山本茂男氏、日高美南子氏、藤田仇一郎氏にお礼を申しあげ、また、原稿の遅れその他で、大変な迷惑を おかけしたことをお詫びしたい。

なお、私たちの日本語の起源探究の全体的骨ぐみ、基本となる考え方、音韻的文法的特徴の比較、用語の定 義、統計的な解説などに関して、安本著『日本語の成立』(講談社現代新書)をあわせてお読みいただければ幸 いである。

1978年8月20日   安本美典 本多正久

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