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挫折から立ち直れる人 立ち直れない人 |
本書「あとがき」より |
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「立ち直れなかった人」は、いったいどこがいけなかったのだろうか。
この本の多くの例が示すように、自分が白分の人生の主人公であることを知り、自分の人生を意味づけることができた人は、さまざまな形で、「復活」をとげている。そうでなかった人は、失敗しているのである。 かんたんにいえば、"自分の人生に意味づけをするのは自分である""運命とは自分で切り開くものだ"ということに気がついた人は、立ち直ることができた。 たとえ、どんなに大きな不満・怨念を抱いていても、それだけでは立ち直りのエネルギーになりえない。自分で自分のおかれた状況を客観的に認識し、常識とはちがう価値観があることを知り、未来をイメージし、未来と現在とをつないで行く。どのような苦労や辛酸も、"自分という物語"を描くための必要な場面としてうけとめ、物語を発展させて行く能力。それが、立ち直るために必要なのだ。 苦労も辛酸もない人生は、深さに欠ける。モノトーンで、退屈でさえある。乗りこえる力をもつ人は、苦労や辛酸にも、意味を与えうる。 人生は、あばれ馬に似ている。あぱれ馬を乗りこなしてこそ、"馬に乗った"といえる。 困難な人生を乗り越えてこそ、”人生を真に生きた”といえる。 いま、どのような絶望的な状況にある人でも、この本の登場人物のフランクルや司馬遷ほどには、悲惨ではあるまい。その意味で、この本が「人生に絶望している人への応援歌」となることを願っている。 |
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