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真贋論争「金印」「多賀城」

真贋論争「金印」「多賀城」

これは、古代史サスペンスである。
「漢委奴國王」の金印は、ほんものか、偽造物か?
「多賀城碑」は、江戸時代初期の偽造物である!
国宝や重要文化財への真贋の疑惑。疑惑のうしろに、また、疑惑の扉が開く。真実を、どごまで、追いつめることができるか。
「金印」「多賀城碑」などは、千年をこえる歳月にたえて、いまも、光を放っているのか。
それとも、ここ400年以内の闇のなかから、出現したものなのか。


同じものが光のあて方によって、黒にも見え、白にも見える。
「漢委奴王」の金印や、多賀城碑などは、黒なのか白なのか。
交錯する黒と白。光と影。
論争の迷路を照らす光は、どこからさしてくるのか。
表紙絵は、それをイメージしている。



本書の一部を紹介
第T部:金印
博多湾の近くの志賀島(しかのしま)から出土したとされる「金印」については、 江戸時代に、わが国でつくられた偽造物であるとする説がある。
「金印」は、ほんものなのか、にせものなのか。
ほんものだとすれば、なぜ、そこから出現したのか?
「金印奴国」と「邪馬台国」との関係は?
「第T部」では、これらの多くの謎に答えようとする。

第U部:多賀城碑(たがじょうひ)
字体、尺度、官職などからみて、「多賀城碑」は、江戸時代初期の偽造物である。多賀城碑の碑文のほとんどは、『続日本紀(しょくにほんぎ)』にある文言をとってきて組みあわせたものである。今日流にいえば、「コピペ (コピーとペースト(のり)」のような形で、文がつくられている。



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